ごあいさつ

全国の人形劇ファンのみなさま、こんにちは。

令和3年度 「第33回浜松市いなさ人形劇まつり」を開催するにあたり、ごあいさつ申し上げます。

昨年来の新型コロナウイルス感染拡大により、各地域における大小の伝統行事やまちおこしイベントの実施については、苦渋のご判断をされている団体が多いことと存じます。

多くの人たちが集まり見て笑って感動し、食べたり飲んだりして交流することができないという、イベントの主催者にとっては、翼を失った鳥のように羽ばたくことすらできない苦しい状況の中にいます。

こうしたコロナ禍が続く厳しい状況下ではありますが、平成元年度から連綿と育ててきた「いなさの人形劇」を絶やすことなく、子供たちにその感動と思い出を何としても伝えていきたいという思いから、私たちは今年も人形劇まつりを開催することにしました。

昨年の今頃は、新型コロナのワクチン接種が進めば、今年の秋頃には感染の勢いも弱まり収束に向かうだろうと楽観し通常開催をも期待していましたが、変異株の出現により第4波、5波と収まりが見通せないことから、残念ながら今年も無観客でのYou Tubeによるライブ配信(無料)の形態で開催させていただくこととなりました。

開催にあたって、今回も多くの人形劇団主宰者並びに学校関係者及び運営スタッフ等々多くのみなさまのご理解とご協力により開催できますことを心より感謝申し上げます。

実行委員会としましても、昨年のコロナ禍における人形劇まつり開催の経験から多く事を学びました。新たなフェーズにも柔軟に対応するため、こうした経験を活かして最大限の配慮と感染対策を施す中で安全・安心なイベントの運営に努めてまいります。

今後も通常開催を目指す気持ちに変わりはありませんが、新たな時代ウィズ・コロナを念頭に人形劇まつりの在り方、開催の方法、観劇の仕方等々を模索しながら、これまでみなさまと一緒に培ってきた「浜松市いなさ人形劇まつり」の灯を末永く点し続けたいと考えていますので、引き続きご支援、ご指導、ご鞭撻を賜れば幸いです。

令和3年9月10日

浜松市いなさ人形劇まつり実行委員会委員長 竹 内 喜 朗

いなさ人形劇まつり 紹介(歴史)

第1回目の人形劇まつりが行われたのは平成元年のことです。

当事、マックギルさんという影絵人形劇のプロがニュージーランドからやってきて引佐町に住んでおり、町内でも公演をしていました。
マックギルさん
そのころ頃、時の竹下総理大臣が提唱した『ふるさと創生基金』の1億円の使い道を町民から募集したところ、“人形劇を普及したらどうか”という意見が出てきました。

この基金を使い全国から人形劇団を集め人形劇のフェスティバルを行ったのがいなさ人形劇まつりの始まりです。 当初は県の人形劇協会が行っている人形劇フェスタを引佐町に誘致するという形で行われました。

この公演が非常に好評であったため、翌年から独自の予算で行われるようになり、現在に至っております。

当事の引佐町が人形劇まつりに取り組めたのは...

1.マックギルさんの公演により、町民が人形劇を観る楽しさを知っていた。

2.単なる“村おこし”イベントでなく、“観劇を通じ、情緒豊かな子どもを育てたい”という住民の思いがあった。

いなさ人形劇まつりが続けてこられたのは...

1.歌舞伎やひよんどり等、多くの伝統芸能が伝承されている、文化的な地域であったこと。
横尾歌舞伎少年団があり、小学校低学年から舞台に立ち、白岩・横尾地区の子供は三味線が弾ける。
最盛期には引佐町には18の芝居小屋があった。

2.いなさ人形劇まつりを見た人たちが、人形劇のおもしろさを知り、リピーターになり、さらに口コミで広げてくれた。
(人形劇が子供のためだけのものではなく大人の鑑賞に堪えうる演劇であることを知らせてくれた)

3.観るだけでなく、学校や図書館活動のグループが実際にアマチュア劇団として上演したり、
中学生を中心として町民がボランティアとして参加する等、地域住民主体のまつりとして定着してきた。

4.会場が集中しており、主要会場間は歩いて回ることが出来る(分散公演の小学校は除く)

5.無料で見られる野外ステージがあり、その周辺に町民が主体の模擬店が出て お祭りとして楽しめる。

横尾歌舞伎(開明座)

約200年前から伝わる農村歌舞伎

今年で33回目...


最初のころは千人くらいの観客数だった、いなさ人形劇まつりも回を重ねるごとに、徐々にお客様が増え続け、ついに第12回には1万人を超えました。
もはや引佐(静岡)の秋の恒例行事と云うだけではなく、日本全国の人形劇ファンが集まる日本有数の人形劇の祭典に成長しました。

毎年来ていただけるリピーターも多く、中には遠方(東北、四国)から、欠かさずきていただく方もいらっしゃいます。

また、他と比べ 観客のマナーが(観劇態度)が素晴らしいと、劇団の方にも喜んでいただいております。

日本人形劇大賞(全国人形劇団協議会・優秀人形顕彰制度)が行われていましたが現在は観劇者が選ぶ”おもしろ人形劇大賞” に受け継がれ 賞をとることは日本の人形劇団にとって一つのステータスになっています。
※昨年度からおもしろ人形劇大賞はライブ配信のため休止しております。

※引佐人形劇まつりの参加劇団はすべてその年活躍した劇団の中から主催者が選考の上招待しております

未来に向けて・・・夢は果てしなく広がる

いずれは世界的な権威のあるものになれば、と思っています。

たとえばカンヌの映画祭のように、参加すること自体がなかなかできないような、この引佐をめざして世界の劇団が練習を積んでくるような、そんな国際的なものになっていかないかなあと。

ちょっと夢を語らせてもらうと、そんなことを思っています。

 

ライブ配信

昨年度 世界的なコロナの蔓延によりお客様に来ていただいて観劇していただくという今までの形での開催が不可能となりました。

各地の人形劇の祭典が中止となる中「30年以上続いてきたいなさ人形劇まつりの火を消したくない」という思いから実行委員が中心となり人形劇まつりのあり方について討議を重ねてライブ配信という方法にたどり着きました。

苦肉の策であったのですがライブ配信という方法での開催について参加予定であった人形劇団に打診したところ 殆どの劇団から前向きな返事をいただきました。

実行委員会として またほとんどの人形劇団にとっても初めてのことであり 実現に向けてのテストを行い、技術面も含めなんとか開催の目処がたちました。

人形劇団にとっても初めての試みであり ライブ配信に向けの新しい演出を考えて公演していただいた劇団もあり また今まで見ていただくことができなかった遠方のお客様にも見ていただくことができ結果的には大変好評でした。

本年度もやはりコロナのせいで有観客での公演はできませんが 新しい人形劇のあり方としてのライブ配信を行います。